~魔導館~
プロンテラフィールド05の北西部
小高い丘には冒険者を引退し賢者となった
フレイヤの住む家がある
この世に存在する魔法を解析し
すべてを魔導書として書き上げた
そんな魔道士の住む家がある
なっ……!
プロンテラフィールド05の北西部
小高い丘には冒険者を引退し賢者となった
フレイヤの住む家がある
この世に存在する魔法を解析し
すべてを魔導書として書き上げた
そんな魔道士の住む家がある
なっ……!
大賢者フレイヤの読んでいる本
分厚くも重厚感も無い、ラメ入りの表紙
女性ファッション誌「RanRan」である
てんびん座イマイチじゃない
大賢者とは言え女性だということだ
こんにちわ~
あら、学院の資料でも探しに来たの?
持っていた雑誌をクッションの下に隠し
机の上にあった小難しそうな本を小脇に抱える
こすい、こすいぞ大賢者
そうなんですよ、私水魔法は不得手で…
そう、それならこっちの蔵書ね
モノクルを中指で持ち上げ、さっそうと立ち上がる
しかし、こすい賢者とは言え実際には凄いものだ
彼女の所有する魔導書の量はジュノー図書館にも
引けを取らないどころか、オリジナルの魔導書は
この屋敷にしか存在しないものである
フレイヤさん、また増やしたんですね
姉さんのアクアを解析したら少しね
解析されてない魔法式まで…
シンシアがWLになったら教えてあげるわ
私もなれるのかなぁ…
あっ…
どうかした?
すいません、ちょっとお手洗い借ります
そう、場所はわかるわよね
はい~
静寂もつかの間、玄関から来客の音が聞こえる
誰かしら?
よぉ
今週の「RanRan」見に来たぞ
うちは本屋じゃないんだけど
杖をついた老婆が読むものじゃないぞ
しかし、実年齢はまだ40も過ぎていない
作者の都合だがいつその話ができるかは不明だ
ぉー相変わらず小難しそうな本ばっかだな
クッションの下の本を抜き取る
ふぅ…(ボフッ
書庫の棚と棚の間にかけたハンモックに座る
んだよ、今週のラッキーカラー青か
便所どこだっけ
突き当りの棚の右奥
メガネメガネ…
かけてるでしょ…
ウルドの手を引いてやりトイレに連れて行く
かつて共に戦った彼女の手は冷たい義手であった
おぼつかないこの足もすでに彼女のものではない
ウルドの背中を見送った後にはいつも
感傷的な気持ちが膨れ上がる
しかし、そんな静寂すらも次の来客に消される
やぁ
あら、珍しいわね
プロンテラ新聞読みに来ただけだよ
自分で買いなさいよ…
フィゲルのレース結果を確認したかったようだ
表情が変わらないのはいつものことである
どうだったの?
かすりもしないね
ぉー?なんだこのちっこいのは
シンシアです、ウルドさん…
ぉー
(´・ω・`)
おや、ウルドも来てたのかい
おう
ねぇ
なんだい?
ネタの前フリ長すぎじゃない?
ちなみに何かわかったか?
正直ぜんっぜん分からないんだけど…
突然『第四の壁※』を壊すんですか
※想像上の透明な壁であり、フィクションの世界と読者の世界との境界を表す概念
いや、なんかあまりにも長いじゃない…
ロキ、あの書庫を一周歩いてきてくれ
ん?いいよ
歩きでもなくゆっくりと一周を回ってくる
わかった?
いや全然?
だめじゃない…
あっ、所でフレイヤ
ん?
トイレどこだっけ
なぜか本屋に行くとトイレに行きたくなる
分厚くも重厚感も無い、ラメ入りの表紙
女性ファッション誌「RanRan」である
てんびん座イマイチじゃない
大賢者とは言え女性だということだ
こんにちわ~
あら、学院の資料でも探しに来たの?
持っていた雑誌をクッションの下に隠し
机の上にあった小難しそうな本を小脇に抱える
こすい、こすいぞ大賢者
そうなんですよ、私水魔法は不得手で…
そう、それならこっちの蔵書ね
モノクルを中指で持ち上げ、さっそうと立ち上がる
しかし、こすい賢者とは言え実際には凄いものだ
彼女の所有する魔導書の量はジュノー図書館にも
引けを取らないどころか、オリジナルの魔導書は
この屋敷にしか存在しないものである
フレイヤさん、また増やしたんですね
姉さんのアクアを解析したら少しね
解析されてない魔法式まで…
シンシアがWLになったら教えてあげるわ
私もなれるのかなぁ…
あっ…
どうかした?
すいません、ちょっとお手洗い借ります
そう、場所はわかるわよね
はい~
静寂もつかの間、玄関から来客の音が聞こえる
誰かしら?
よぉ
今週の「RanRan」見に来たぞ
うちは本屋じゃないんだけど
杖をついた老婆が読むものじゃないぞ
しかし、実年齢はまだ40も過ぎていない
作者の都合だがいつその話ができるかは不明だ
ぉー相変わらず小難しそうな本ばっかだな
クッションの下の本を抜き取る
ふぅ…(ボフッ
書庫の棚と棚の間にかけたハンモックに座る
んだよ、今週のラッキーカラー青か
便所どこだっけ
突き当りの棚の右奥
メガネメガネ…
かけてるでしょ…
ウルドの手を引いてやりトイレに連れて行く
かつて共に戦った彼女の手は冷たい義手であった
おぼつかないこの足もすでに彼女のものではない
ウルドの背中を見送った後にはいつも
感傷的な気持ちが膨れ上がる
しかし、そんな静寂すらも次の来客に消される
やぁ
あら、珍しいわね
プロンテラ新聞読みに来ただけだよ
自分で買いなさいよ…
フィゲルのレース結果を確認したかったようだ
表情が変わらないのはいつものことである
どうだったの?
かすりもしないね
ぉー?なんだこのちっこいのは
シンシアです、ウルドさん…
ぉー
(´・ω・`)
おや、ウルドも来てたのかい
おう
ねぇ
なんだい?
ネタの前フリ長すぎじゃない?
ちなみに何かわかったか?
正直ぜんっぜん分からないんだけど…
突然『第四の壁※』を壊すんですか
※想像上の透明な壁であり、フィクションの世界と読者の世界との境界を表す概念
いや、なんかあまりにも長いじゃない…
ロキ、あの書庫を一周歩いてきてくれ
ん?いいよ
歩きでもなくゆっくりと一周を回ってくる
わかった?
いや全然?
だめじゃない…
あっ、所でフレイヤ
ん?
トイレどこだっけ
なぜか本屋に行くとトイレに行きたくなる